2020年4月18日土曜日

複雑系折り紙への入り口(バイオリン奏者):Enter the Complex Origami (Violinist)

50歳を過ぎてから複雑系・超複雑系と呼ばれる折り紙に遭遇(*)したわけだけど、その中で最初に折ったのが、北條高史さんの「バイオリン奏者(2003年版)」。僕が神谷哲史さんの龍神3.5に挑戦するきっかけにもなった『神谷流創作折り紙に挑戦!―創作アイデアの玉手箱』に掲載されていた。

本当は、その前に同書に掲載されている同じく神谷さんの「カブトムシ」を先に折り始めたんだけど、いかんせん用意した紙がサイズこそ推奨の35㎝だったものの、厚さが結構あって途中で折れなくなったんで、「カブトムシ」の一つ前に載っていたこの作品にトライした。

それでも、初見では折れなくて2回目でようやく完成できた。オリジナルと比べると、頭はでかいし、弓は短いし、首がやたら長いしで完成度は低いけど、「ジャバラ」の強力さが良く分かる題材だった。

北条さんの他の作品もそうなんだけど、カドが単体で手とか脚の構造になるのはもちろん、複数のカドを組み合わせて部分の構造を作ることが多いと思う(「仏像」とかもそうだよね)。だから、展開図折りだけだと、何のことやらさっぱりわからないことが多くて、にらみ折りが不得意な僕は折り図がないと途方に暮れるばかりなんだよね。

あー「暫」が折りたいよう。

バイオリン奏者(2003年版)
創作:北條高史 用紙:上質紙,35㎝×35㎝

(*) 社会人になってすぐくらいに、ミステリー小説『迷路館の殺人』(綾辻行人/著)の中で前川淳さんの「悪魔」に出会ってる。その後すぐに「悪魔」の折り図が載っている『ビバ!おりがみ』(前川淳/著)を図書館で探して折ったんだけどね。イヤーあの時は「不切正方形一枚でこんなのができるんだ」って驚いたんだけど、それきりで終わったんで。

ってか、そもそも悪魔って伝承なんだよね



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