2019年6月23日日曜日

龍神3.5 全体折り (3) : Ryujin 3.5 Entire fold (3)

上半身は頭部から折り始めてグダグダになってしまった(理由は後述)ので、途中の折りは下半身の方で解説するとして、ここでは省略。

上半身を展開図折りで折れるところまで折ると、下の写真のようになる(頭部は仕上げてしまっているけど無視してね)。鱗は沈め折りまではしていないが、1枚ずつ折り出すところまで進めている。ここで注目してほしいのは、胴体が真っすぐではなく背びれ側が膨らむように湾曲していること。

上半身を展開図まで折り進めたところ
鱗を折り出す際のずれにより背びれ側が膨らんでいる


斜め格子の重ね折りで構成された鱗部を1枚ずつの鱗に折り直す際に、微小なずれが発生するが、背びれ側と反対側でずれ具合が異なるために全体的に湾曲してしまう。鱗の両側を沈め折りすると湾曲はさらに大きくなる。胴体を整形するためには背びれ側の長さを反対側に合わせなければならないが、湾曲が大きい場合には鱗部分が凸凹に波打ったようになって見映えが悪くなる。これを回避するためには、斜め格子折りの時点で逆に湾曲するくらいに詰め気味に折っておくか、1枚ずつの鱗を折り出した後に鱗部をずらせるように押さえて折りグセを付けておく。鱗両側の沈め折りをしてしまってからでは修正は難しい。

鱗は下側(尻尾側)から上側(頭側)に向かって折り出していくと折りやすい。これは、鱗の下側は浮き出しているが上側は一つ上の列の鱗の下に潜り込んでおり、上の列の鱗が出来上がってしまっていると作業の自由度が小さくなるため。下の写真では、左側から「斜め格子状に鱗部分を重ね折り」「重ね折りをばらして鱗1枚ずつに分離」「鱗の両側を沈め折りして完成」の状態になっているが、上記の通り、沈め折りまで一度に折るのではなく、まずは全体の重ね折りをばらして鱗1枚ずつに分離しておいてから胴体の湾曲の修正をしておこう。


鱗を折り出す様子。右端は背びれ4枚分で下半身側と重なる

鱗全体を沈め折りまで完成したら、この段階で鱗部の要所を糊付けしておく。僕は胴体全体の湾曲を矯正するために、背びれ部と腹部を糊付けしたけど「腹の蛇腹は隙間空いてる方が好き」という人もいるかもね。


上半身の鱗完成。少し波打っているのが判る

頭-首部の180度反転は、折り方自体はそれほど難しくないが、なにしろ折る部分の厚みが半端ではないので、他の部分を折り進める前に折れそうかどうか確認しておこう。

頭部は上下反転した状態で首部と繋がっている

上下反転の簡略図


赤本の説明を参考にジャバラ部で180度反転させる

ジャバラ部を1回斜め折りするだけで1マス分使っている


理屈通りなら、ジャバラ部の幅と同じ96分割1マス分(正確には2マス分を折り込んで1マスにする)で反転できるが、重ね折りした厚みの影響で3マス分くらいは必要。実際に180度反転した状態を維持するためには反転した重ね折り部分を1枚ずつ丁寧に糊付けする必要があるが、この段階では「反転できそうなこと」と「鱗を巻いて胴体を作るときの頭部との接続部の折り込み方」を確認しておけばよい。


鱗を巻いて胴体を成型してみたところ。背びれ部分を閉じてみてそれなりの形になっていればOK



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