物心ついた時から折紙を折っていた記憶がある。
叔父が折紙の定期購読雑誌の会員で「OT通信 創刊号 7月」という小冊子や「折り紙読本 あそびから創作まで」という冊子があって、こちらは「昭和三十二年四月十五日 三版発行」とある。
自分が生まれる7年前に発行されたもので、当時ですら擦り切れ、へたっていたけど、夏休みに叔父の家(親父の郷里)に遊びにいくたびに、熱心に読んでいたのであろう。小学生の頃には叔父が持っていたものを全部もらっていたようだ。長らく手元に置いていたが、大学生の頃に隠居した叔父から「久しぶりに折紙でもしたいから持ってきてくれ」と言われたので、コピーを取って返却した。
数年前に自分や家族のプリント写真を電子化した時に、それらのコピーもPDF化した。その時に「そういや昔は良く折ってたよな」と思って見返してみて目に留まったのが「不切正方形一枚折」のカニ。昔のアルバムを見返したら、10才のときに120㎝角の紙で折ってた。ハサミが2本と足が8本あり、おまけに目も2つ飛び出ていて、結構「複雑系」なのだが、折り返してみようと思うほどではなかった。折図を追いかけていけば頭の中で折れてしまうので、挑戦意欲が湧かなかったというわけ。
で、「いままで折ったことのないような難しそうなのはないものか」と検索してみたら、出るわ出るわ、ヤバそうなやつが。山のように。
ってわけで、50を過ぎたおっさんが40年以上の時を経て折紙界に舞い戻ったので、その辺をつらつらと書き連ねてみる。
ちなみに、冒頭で書いた折紙雑誌の発行者が、日本の創作折り紙の第一人者「吉澤章」先生だったってことを知ったのも最近のことなんだけど、その作品を折り始めたのが50年ほども前のことだと思うと、なんか不思議な感じがするね。
折り紙通信創刊号,吉澤章 |
カニ完成図,吉澤章 |
上のカニを折り始めたところ。 残念ながら完成写真は行方不明。 出来が悪くて撮らなかったのか |
娘が父の日のプレゼントでくれたスイーツの包み紙が薄くていい感じだったので折ってみた。12㎝角でちょうど上の写真の紙の1/10のサイズだけど、それなりに折れてしまったのでUpしとく。やっぱり、紙の厚みは折りやすさをかなり左右するね。
12㎝角の薄紙で折ったカニ |
ハサミは割れてないけど足が8本目が2つ |
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